プロフェッショナルなビジネスウェアで夏のオフィススタイル

夏季のオフィスで活躍するプロフェッショナルなビジネスウェアの紹介

バロックジャパン19年2月期は中国事業が前年割れ国内はプロパー販売強化で利益改善

バロックジャパンリミテッド2019年2月期の連結業績は、売上高が710億円、営業利益が47億円、純利益が29億円だった。当期は決算期を1月期から2月期に変更しており、18年2月~19年2月までの13カ月決算となる。参考として、18年2月~19年1月の12カ月で比較すると、売上高が前年同期比0.3%減の679億円、営業利益が同82.9%増の46億円、純利益は同146.5%増の30億円だった。国内事業の立て直しが進みつつあるが、一方でこれまで成長のドライバーだった中国事業が減速している。

国内売上高は633億円。18年2月~19年1月では同1.0%増の598億円だった。「マウジー(MOUSSY)」「エンフォルド(ENFOLD)」「スタッカート(STACCATO)」などがけん引したものの、主力のSC向け「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」などが暖冬や冬物のセール不振により苦戦。SC向けブランドの売上高は、12カ月対比で同4.8%減となった。

ECを含む国内の既存店売上高は、13カ月対比で前年同期比2.0%減。ただし、この間売上高よりも利益重視の経営を進めており、特にセール月である6月や1月のプロパー販売を強化してきた。それにより、既存店客数は13カ月対比で同8.8%減と落としたものの、既存店客単価は同7.5%増となった。国内売り上げの売上総利益率も、12カ月対比で2.6ポイント改善して59.6%となった。

中国の小売り、ベル・インターナショナルとの合弁で運営する中国事業は、卸売上高が円ベースの13カ月対比で前年同期比8.4%減。小売りは「下期にペースダウンするも、前年実績を超えた」が、全体としては「前年を下回る結果となった」。人材確保の難しさや中国の景況感の悪化、前年まで好調だった中国限定のアウターが苦戦したことなどが要因という。19年2月末の中国店舗数は249。出店は48と計画通りだったが、退店が26と「想定を上回り、純増ペースが鈍化した」。

20年2月期の見通しは、売上高で前期比0.3%増の679億円、営業利益で同0.2%減の46億円。営業減益は広告宣伝費の増加や新店改装などを見込んでいるため。


コメ兵がAIで高級ブランド製品の真贋判定 フリマアプリなど外部にも提供検討

リユース大手のコメ兵は、AI(人工知能)を活用し、高級ブランドの真贋を判定する。すでに自社でソフトウエアを開発、現在試験的に「ルイ・ヴィトン」の判定を行っており、真贋正答率は97%に達しているという。今春にも店頭でのテスト導入し、いずれは全店舗に広げる考え。開発を担った山内祐也・執行役員事業開発部長に直撃した。

製品の複数箇所をマイクロスコープで撮影、その情報をクラウドに上げて独自に開発したAIが分析する。現在検査しているのは「ルイ・ヴィトン」のみだが、真贋の正答率は97%。今後は99%を目指している。

実用化はいつになるのか?

今春にも一部の店舗にテスト導入する。ブランドも「エルメス(HERMES)」「グッチ(GUCCI)」「シャネル(CHANEL)」「プラダ(PRADA)」などに広げる。半年ほどのテスト導入を経て、導入のスピード感などは未定だが、いずれは全国の「コメ兵」全35店舗に導入する予定だ。

AI導入の背景は?

3つある。1つ目が非常に優秀なエンジニアを幸いにもチームに迎い入れられたこと。2つ目は当社の真贋の“匠”の存在、3つ目が豊富な商品データを当社が持っていることだ。コメ兵は年間140万点の商品を扱っており、買い取り後に全商品を名古屋市内で検品・判定を行う商品センターに一度集約している。この物流拠点でAI判定に使うデータのための撮影などを行っており、そのことが精度の高さにつながっている。

また、昨今は人気の高級ブランドでは偽物のクオリティが非常に上がっている。当社は真贋を見極める目利きなどで5重のチェック体制を敷いているが、いずれはプロでも人の目だけでは見抜けない製品も出てくる可能性がある。今回AIなどの最新テクノロジーを導入することで、素材のテキスタイルやパーツそのものを判定できるようにもなった。仮に見た目や触感は一緒でも、実はテキスタイルの組織や糸が違えば真贋を判定できる。極端に言えば、糸一本でも本物と違うものが使われていれば、真贋を判定できる。このAI判定を機に、“リユーステック”という新しい概念を提唱したい。

“リユーステック”とは?

フリマアプリ「メルカリ」を筆頭に、リユース市場は拡大しつつ、これまでよりさらに身近な存在になるなど新たな局面も迎えている。商品のフィジカルな物流とテクノロジーを組み合わせることで、リユース市場をより活性化できる手応えを感じている。今回のAI判定は当社だけの活用にとどまらず、「メルカリ」などの、実際にはフィジカルな真贋判定の難しい外部のECプラットフォームへの提供も検討している。ECプラットフォームも独自のテクノロジーを活用し、真贋判定の開発を行っていると見られ、そうした多種多様な技術を“リユーステック”と定義することで、企業や業界の枠を超えた交流や連携を目指したい。


ヒューゴ ボスがパイナップル由来の人工レザースニーカーを発売

ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)が手掛けるメンズブランド「ボス(BOSS)」は6月下旬、動物を殺さないビーガンフレンドリーで環境負荷も少ないスニーカーを発売する。ロンドンに拠点を置くスタートアップ企業のアナナス・アナム(ANANAS ANAM)が7年をかけて開発した、パイナップルの葉を破砕して作るレザーに似た天然の不織布「ピニャテックス(PNATEX)」をアッパーに採用した。「ピニャテックス」は通常のレザーに比べると、軽くて柔らかく、耐久性や通気性もあるという。また、抗菌性にも優れ、水に濡れても手入れがしやすいのが特徴だ。長く使用すると味が出るレザーに比べると経年変化は楽しめないが、アウトドアシーンなど傷や汚れを気にせず日常使いしたい人にとっては手入れの必要が少ない。

色はブラックとブラウンの2色展開で、いずれも天然の植物で染めている。シューレースはオーガニックコットン、ソールにはリサイクルTPU(熱可塑性ポリウレタン)を用いた。価格は3万8000円。

ヒューゴ ボスは衣類のために動物を殺さないサステイナブルなモノ作りに取り組んでおり、2016-17年秋冬シーズンから、ラクーン、フォックス、レッドラビットなどの毛皮の使用を廃止した。また牛革や羊、バッファローレザーに関しても食用となったものを使用している。


「ゴールデン・グローブ賞」授賞式のレディー・ガガ 「ティファニー」の100カラットダイヤモンドネックレスを着用

1月7日に開催された第76回「ゴールデン・グローブ賞(GOLDEN GLOBES)」の授賞式に、映画「アリー/スター誕生(A Star Is Born)」で主演したレディー・ガガ(Lady Gaga)が「ティファニー(TIFFANY)」の“オーロラ ネックレス”を身に着けて参加した。職人たちがレディー・ガガのために制作したというネックレスは、20カラットのペアシェイプのダイヤモンドをはじめ、300石を超えるブリリアントダイヤモンドが輝いた。さらに、12カラットのダイヤモンドをさまざまなカットであしらったデザインが特徴のブレスレットやダイヤモンドのピアスなどを着用し、ラベンダーカラーの「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のオフショルダードレスに合わせたスタイリングはレッドカーペットで一際存在感を放った。

スタイリストのサンドラ・アマドール(Sandra Amador)とトム・エレバウト(Tom Erebout)は特注のネックレスについて「彼女のドレスの堂々とした威厳ある雰囲気が見事に捉えられている。レディー・ガガにとって今シーズン初の大舞台となるこの特別な瞬間のために、ジュエリーとドレスが共鳴し合うスタイルに仕上げたいと考えた。『アリー/スター誕生』での演技を祝福するにふさわしい逸品と言えるのではないか」と話した。

「ティファニー」のリード・クラッコフ(Reed Krackoff)=チーフ・アーティスティック・オフィサーは、「『ゴールデン・グローブ賞』授賞式で、私たちの友人であり、ブランドと同じニューヨーク出身のレディー・ガガのジュエリーを担当するという栄誉に浴したことを、非常にうれしく思う。彼女は明確なビジョンを持ってクリエイティビティーとアイコニックなスタイルを体現する真のアーティストだ」とレディー・ガガを称えた。


マッシュの「セルフォード」が出店拡大 デイリー軸での訴求も強化

マッシュスタイルラボの「セルフォード(CELFORD)」がこの春、出店を加速させる。2018年2月のルミネ新宿1への1号店出店から1年がたち、百貨店を中心に全国で8店舗を展開。19年2月に神戸大丸店、3月に三越銀座店、高島屋横浜店、高島屋玉川店、西武池袋本店、三井アウトレットパーク木更津、に6店舗をオープンし、計14店舗体制を作る。

「セルフォード」は30代以上の大人の女性がターゲットで、オケージョン向けの上品なデザインのドレスワンピース、ジャケット・スカートのセットアップなどが売れ筋。前田祐子チーフプレスは「ドラマでの出演者の着用などが追い風となり、立ち上げから勢いよく売れた」と話す。

18年は春夏・秋冬通じて予算比120%強で推移した。好調要因は「リーズナブルでかつ上質に見えるオンシーン向けの服が欲しいという女性のニーズをうまく取り込めたこと」(前田チーフプレス)。群馬・桐生や愛知・尾州など国内産地の生地をオリジナルで作ったり、ウォッシャブルなどの機能素材を使ったりというような凝った商品を、1~3万円台の比較的値ごろな価格で提供することで客の心をつかんだ。前田チーフプレスは「卒入園式に臨む若いママさんから4~50代の大人の女性まで、リーズナブルでいいドレスなら『セルフォード』と思ってくれている顧客がすでにたくさんいる」と手応えを話す。

出店で拠点を増やし認知拡大を図る一方で、「今は顧客と『セルフォード』をつなぐ線はオケージョン向けのアイテムが中心。デイリーシーンにも対応できるアイテムを別軸で強化し、オンでもオフでも頼られるブランドを目指す」。今期は従来の白、ベージュ、ネイビー、グレーが多くを占めていたカラーパレットに、カジュアル使いしやすいグリーン、オレンジ、ブルーといった色のアイテムを投入。ダリアのブーケをモチーフにした花柄のブラウスや夏の野花をイメージしたボタニカルな雰囲気のシフォンワンピースなど、上品に着られる柄物のアイテムもラインアップする。

なお、3月にオープンする新店舗および公式オンラインストアでは、人気アイテムの“オリジナルチューリップレーススカート”(1万8000円)をそれぞれの店舗の限定カラーで販売するほか、2万円以上の購入者にオリジナルファブリックソフナーをプレゼントする。