プロフェッショナルなビジネスウェアで夏のオフィススタイル

夏季のオフィスで活躍するプロフェッショナルなビジネスウェアの紹介

オーバーオール メンズ 着こなし

もともとは作業着であり、一昔前にはかわいらしさを出しつつ体型を隠せる服としておデブの制服だった“オーバーオール”。今ではオシャレな男性に好まれるアイテムと変貌を遂げました。ちょっと間違えると子供っぽくなってしまう“オーバーオール”。今回は、大人の男にふさわしい着こなしを厳選して紹介していきます!!!

overall は全身を覆う形状をした作業着全般を指し、「つなぎ」の作業着なども含むが、日本語の「オーバーオール」は、 アメリカ英語: overall とほぼ同義であり、特に胸当てとサスペンダーの付いたズボン(bib and brace)を指す。フランス語: salopetteからサロペット(元来は吊り紐が背中で交差された衣服)とも呼ばれる。

元々は中に着ているトップスに汚れがつかないように作られた服だったが、現在では作業着はもちろん、子どもの遊び着やファッションとしても愛用されている。また肩から吊り、腹部を締め付けない構造のため、マタニティウェアに用いられることもある。

胸当てや腰周りに至るところにポケットがついているが、これらのほとんどは作業着として着る場合において作業の道具を入れるために作られたと言われている。例えば左腰の部分についている紐はハンマーフックと呼ばれ、ハンマーを入れて持ち運べるように作られており、右腰の部分についている縦長のポケットはスケールポケットと呼ばれ、定規を入れて持ち運べるように作られている。なお、サロペットは肩紐が背中で交差されたタイプ(クロス式)のものをいい、現在主流の背中の臀部から肩紐までが一体になっているタイプ(ハイバック式)をオーバーオールと呼ぶのが正しいと言われる。


夏の着こなしヒント満載

イタリアはフィレンツェの街を盛り上げる世界最大のメンズファッションブランド展示会「ピッティウオモ」。世界中から腕に自信アリな洒落者が集うことでも知られ、彼らの着こなしは参考になるものが多い。今回は2019年6月開催の「ピッティウオモ 96」にてキャッチした、注目のストリートスナップを紹介!

ジャケットはネイビー無地でシンプルにまとめながら、ジレとパンツに異なる柄デザインを配置して、新鮮な柄×柄のコーディネートを表現したのは、ピッティでのスナップ常連者として知られるダニエレ・ビアジョーリ氏。柄で存在感を演出しながら随所に無地アイテムを上手に配置することで、街馴染みの良いルックスに仕上げた絶妙なバランス感覚はぜひ参考にしたいところ。ネイビージャケットにグレーパンツというオーソドックスなジャケパンスタイルの、新たな可能性を見出したスタイリングセンスに脱帽だ。

ピエルイジ・ボリオリ氏はTHE GIGIの名作ZIGGYにスニーカーを合わせた十八番スタイルで参戦!
エレガントながらリラックスした新しいアイテムを提案することで、日本はもちろん本国イタリアでも高い人気を誇る「THE GIGI(ザ ジジ)」。そんなジジのオーナーであるピエルイジ・ボリオリ氏は、ブランドの名作ZIGGYのセットアップスーツにスニーカーを合わせたスタイリングを得意としている。ピッティウオモ96では清涼感のある淡いミントグリーンのZIGGYに、レトロな顔立ちがイマっぽいナイキのテイルウィンドを合わせて参戦。同じモデルを着用しながらも毎回新鮮な着こなしで我々を楽しませてくれるあたりは流石だ。

パジーニ氏は注目株の太ピッチストライプをジレ×スラックスのセットアップで取り入れ!
ストライプ柄がトレンドとして盛り上がりを見せる折、ピッティウオモでも多くの洒落者たちが取り入れている姿を確認できた。中でも太ピッチのストライプは特に注目株で、ガブリエレ・パジーニ氏もピッティ中の着こなしに採用。ピンストライプとペンシルストライプを組み合わせたような、変化球の柄が配されたジレ×スラックスのセットアップにネイビー無地のジャケットをミックスした着こなしは、まさにミックススタイルを得意とするパジーニ氏ならでは。G-SHOCK×BAPEのコラボアイテムをさりげなく加えたトリッキーな小物使いもさすがだ。

ブラウン×ホワイトによるラテ色の合わせで軽やかなコーデに上品さを醸す!
夏の大定番アイテムである白Tシャツを使ったラフなカジュアルコーデを上品見えさせるなら、下にブラウンパンツを合わせてラテ色にまとめるのが◎ブラウンによる渋い印象で大人っぽさが演出されるため、白Tシャツのカジュアル感もほどよく抑えられる。ピックアップした御仁は、光沢感のあるブラウンパンツで品をアピールした仕上がりに。現在盛り上がりを見せるコロニアルカラーによるブラウンでイマドキ感をまとえるのも魅力だ。

注目を集める黒使いはザンバルド氏も実践!チェック柄でしっかりとアクセントをつけて表情あるモノトーンコーデに
ブラック使ったコーディネートが注目を集める昨今。ピッティスナップの常連であり毎度数々のメディアから注目を集めるマルコ・ザンバルド氏も、黒をメインに据えた装いを披露していた。黒を主体でコーディネートを組みながらも、リネン製のテーラードジャケットでしっかりと清涼感を出して夏らしさはキープ。インナーはギンガムチェックのシャツを合わせることで、単調になりがちなモノトーンコーデもアクセントのついた表情ある印象に仕上がっている。

ブラウンスーツをダークトーンアイテムで引き締めたモダンなコーデ
百貨店でのオーダー数が好調だったり、各ブランドからの提案が多かったりと、今季とくに注目を集めている「ブラウンスーツ」。着こなしに取り入れるだけで、男の渋みと色気漂うムードを演出できる。そんなブラウンスーツをモダンにこなすなら、ダークトーンのアイテムを合わせるのがオススメ。アースカラー特有の土っぽさをシックに引き締めながら、コーデを新鮮な印象へと導いてくれる。

ワイドレッグのベイカーパンツでジャケパンスタイルを男らしく仕上げ
爽やかなネイビージャケットに組み合わせたのは、ルーズフィットでワーク感強めなベイカーパンツ。裾も太めにロールアップしてカジュアル度を高めつつ、足元にクッションをつくらないことで洗練されたシルエットに。迷彩柄で揃えたポケットチーフと首飾りで男らしいイメージを底上げしながら、ベイカーパンツの色味とリンクさせて精度の高いコーデに仕上げている。

軽快な雰囲気をキープしながら夏のシンプルコーデを刷新するならベストを羽織るのが◎
Tシャツ×スラックスを組み合わせたシンプルなスタイリングもアリだが、時として物足りないと感じる方も少なくないはず。そこでオススメなのが、ピッティ ウオモ会場に集う洒落者たちに多く取り入れられていたベスト。下で取り上げた御仁は、ミリタリー色の強い4ポケットが配されたベストを羽織ることで男らしさと個性をほどよく演出。サングラスやチロリアンシューズでラギッド感を後押しし、普遍的になりがちな夏コーデを巧みに刷新している。

ドレスダウンしたスーツスタイルにチェック柄シャツを腰巻きしてプレッピーなムードに
BEAMSのBrilla per il gustoを勇退し、シンガポールに拠点を移してドレスアイテムを提案していくという高田氏。スウェットとスニーカーでドレスダウンしたスーツスタイルに、チェック柄シャツを腰巻きしてプレッピーなムードを薫らせたコーデでお目見えした。ブラウンとホワイトの落ち着いた色味で構成した中に赤色が映え、スパイスとして功を奏している。

カジュアルなジャケパンコーデにグラデーションを組み込んでこなれ感たっぷりに!
アンコンスタイルを得意とするイタリアのブランドL.B.M.1911の柔らかなジャケットに白Tシャツを合わせて、エフォートレスなジャケットスタイルを表現。さらに、ダークネイビーのジャケットと明るいネイビーのスラックスを組み合わせることで、グラデーションを効かせてよりこなれた印象に仕上げている。カジュアルなジャケパンコーデの足元には革靴デザインのほどよく上品なスニーカーが似合う。

ベルトレスを取り入れて絶妙にエフォートレスなムードをまとったフランコ氏のスーツスタイル
ソリッドな印象のグレースーツに身を包んで参戦したピッティ ウオモ常連者のフランコ氏。一見するとシンプルなスーツスタイルだが、良く見るとベルトレスタイプをチョイスしておりエフォートレスなムードをまとっている。その時々のトレンドを活かしたドレススタイルを得意とする同氏ならではの着こなしに脱帽だ。

抜け感を演出した着こなしも襟付きアイテムを取り入れればやり過ぎ感なく仕上がる
ドレススタイルにおけるシャツはもちろんのこと、カジュアルコーデにおいても開襟シャツやポロシャツなど襟付きのアイテムを取り入れた着こなしが多く見受けられたピッティ ウオモ96。こちらの御仁は、ゆったりとした長袖のポロシャツをボタン全開けでスキッパーライクにこなして抜け感を演出。襟付きできちんと感がそもそも備わっているため、Too Muchに感じないのが嬉しい魅力だ。

ストイックなグレースーツコーデは、Vゾーンで華やぎを
ナポリの新星「ティト アレグレット」氏の最新ピッティコーデを紹介。ストイックなグレースーツを身に纏い、ロンドンストライプシャツ、小紋柄のタイをVゾーンにセットして、メリハリのあるVゾーンを表現している。良い意味で主張しない無地スーツは、Vゾーンで大胆に遊んでもサマになるポテンシャルの高さが魅力だ。いやらしさを出さずに、迫力や存在感をスーツスタイルに持たせたいとお考えの貴兄はぜひ、こんなコーデを参考にしてみてはいかがだろうか。

あえてベルトをしないことで夏コーデを抜け感たっぷりに!
ベルトレスパンツを着用した御仁が多く見られたピッティ ウオモ96だが、中にはあえてベルトを通さず太シルエットのパンツを穿きこなす洒落者の姿も散見された。昨今の潮流であるコンフォートな気分をまさに体現しており、自然とリラックスしたムードが漂う仕上がりに。Tシャツの袖・パンツの裾のロールアップやタックインしたこなしによってこなれ感を演出し、シンプルな組み合わせながらアンニュイさを感じさせないスタイリングにまとめている。

ネイビースーツコーデはほんのりトーンアップさせて夏顔に
ビジネスパーソンにとって欠かせない定番アイテムである「ネイビースーツ」。夏に取り入れるなら、濃紺よりもワントーンアップした青のスーツをチョイスしてみてはいかがだろうか。いつものスーツスタイルを、より清涼感&季節感溢れる印象に仕上げられる。ドレスアイテムのこなれた着こなしに定評のあるマルコ氏は、そんなブルーネイビースーツをノータイで取り入れ。白シャツの爽やかな雰囲気と絶妙にマッチした開放感のあるスタイリングにキマっている。

迷彩柄のオッドジレを差し込んでジャケパンコーデにヒネりをきかせる!
オリーブグリーンのブレザーの土っぽさをホワイトジーンズで払拭したジャケパンコーデ。インナーには迷彩柄で襟付きの個性的なオッドジレをレイヤードし、ヒネりのきいた仕上がりに。スタッズが打ち込まれた装飾性の高いキルトモンクシューズで只者じゃない感を漂わせている。

ダッド要素をふんだんに取り入れてモードライクにこなしたコーデ
ルーズフィットのTシャツとチノパンでボックスシルエットにまとめ、足元にチャンキーなルックスのダッドシューズを組み合わせてモードライクに。Tシャツをタックインして露わにした腰元には、幅広ベルトをセットしてダッド感をより強く打ち出している。そんなコーデながら野暮ったさがToo Muchに感じないのは、チノパンに配されたセンタークリースによって上品さが演出されているため。細部にまで配慮した抜け目ないスタイリングに仕上がっている。

柄シャツの遊び心をキレイ目に整えるパンツをチョイスしてコーデを格上げ!
リゾート気分やイマどきなアクセントをプラスできる反面、小僧な印象を与える恐れもある「柄シャツ」。大人っぽく着こなすなら、洗練されたシルエットのパンツで印象を整えるのがお約束だ。変にシワが出ない、身体に馴染むようなシルエットの無地パンツなら、トップスが派手でも下品な印象を相手に与える心配は無くなるハズ。こちらの御仁のように、スニーカーとトップスの色味をリンクさせれば、コーデの完成度はより一層高まること間違いなしだ。

アメトラ人気で注目を集めるブレザー。ダブルブレストならカジュアルなジャケパンコーデもシックかつエレガントに
アメトラ人気の流れで多くのブランドがブレザーを提案している今日この頃、ピッティウオモでもコーディネートに取り入れている御仁の姿が散見された。一口にブレザーと言ってもシングル・ダブルの違いによってもその印象は別物だ。トラッドでスポーティーなシングルタイプのブレザーに対して、ダブルのブレザーなら、Tシャツに白パンツを合わせたカジュアルなスタイリングもどこかシックでエレガントな雰囲気に。

頭のてっぺんからつま先まで、全てのアイテムを黒ベースで仕上げた洗練スタイルは、夏コーデをシックにキメる有効手段。さらに+αのスパイスをきかせるなら、ベルトに着目してみるのがオススメだ。下の御仁は、そんな黒コーデ+αの好例。腰元にヘロンプレストンのロングベルトをセットして、夏の日差しに映えるオレンジのスパイスをきかせている。「PULL」のタブが施されたバックルによるストリート感覚のアクセントも遊び心があって◎

ペールトーンやニュートラルカラーといった優しい色味がトレンドの今、夏らしさ満点の白パンツを穿けば季節感もイマっぽさも両得できるから嬉しい。加えて、トップスに合わせたアイテムのデザイン性を強調したいときにも使える名脇役だ。フィールド迷彩柄のシャツジャケットをチョイスした御仁のコーデもご覧の通り。夏コーデの爽やかさをキープしたまま、存在感バツグンに仕上がっているのがお分かりになるハズだ。